鉄鍋を育て始めて1ヶ月目のtnkです。こんにちはー。
昨年末より開始した1課の技術書、あっという間に課内を一周しました。
みなさん、興味を持った技術・製品などはありましたでしょうか。
その間にもtnkは新たな案件に舵を切り、業務内容はガラッと変化しました。私が運用業務で使用するようになったのが、JP1(ジェーピーワン)という運用管理ツールです。インスパイアー・ザ・ネクストの標語でお馴染みのHITACHI(日立)が提供しています。
前回記事にてnanaさんが業務自動化について紹介されていますが、このJP1も自動化ツールの代表格の一つと言えます。
私はまだこの製品を使い始めて間もないので(鉄鍋より少しだけ長く使っています)、まずは提供元HITACHIの公式ページよりJP1についての紹介/概略部分を読んでみました。
オンプレミスからクラウドまで、複雑化・多様化するITシステムを統合管理。
引用元:Hitachi | 統合システム運用管理 JP1
未来へ進むなら、JP1 Version 12。
オンプレミスとクラウドについては以前に少し紹介しました。現在、ITシステムの構成方法は複雑多様となっているので、一つのツールでまとめて管理できるのはとてもありがたいのです。
未来へ進みましょう。
ハイブリッドクラウドやマルチクラウドといった、ITシステムの多様化。
引用元:Hitachi | 統合システム運用管理 JP1
(中略)
IT環境の複雑化に加え、DXの加速が求められる今、ミッションクリティカルなオンプレミスと急速に活用が広がるクラウドのITシステムを、いかに効率よく安定稼働させるかが喫緊の課題となっています。
横文字が増えてきましたが、怯まず読んでいきましょう。
複数の(=multi)クラウドサービスを組み合わせ(=hybrid)たり、使い分けたりすることで最適な運用形態が構築できる反面、システムが複雑多様になることで管理が煩雑になっていく。しかし、DX(=Digital Transformation:デジタル技術を活用してビジネスモデルを変革し、競争上の優位性を確立すること)の流れは止まらない。ミッションクリティカル(=mission critical:それが欠けると業務の遂行に致命的な悪影響が出るほど重要であること)なオンプレミスに加え、クラウドの活用も進むITシステムをいかに安定稼働させるのか。
複雑化・多様化するITシステムを統合管理するJP1は、クラウドレディ。
引用元:Hitachi | 統合システム運用管理 JP1
オンプレミスとクラウドを横断する業務実行の効率化と安定稼働を支援します。
クラウドレディ。
雲に乗ってやってきた女性(Lady)のことではありません。クラウド上のシステムで利用するための用意もできている(Ready)ということでしょう。
さらに、IT運用の標準化・自動化による効率的な運用の実現で、人材不足や属人化といった問題の解消を後押し。
オンプレミスでもクラウドでも安心してお使いいただけるJP1が、ビジネスの競争力の向上に貢献します。JP1は、未来へ進むお客さまのために。
引用元:Hitachi | 統合システム運用管理 JP1
標準化(誰でもその方法に沿って作業を行なうことが出来るようにすること)された運用を実現することで、人によって作業のやり方・成果にばらつきが出てしまうということがなくなります。
安心して未来へ進めそうですね。
JP1は、「Intelligence」「Intelligent Monitoring」「Intelligent Automation」「Intelligent Governance」の4つの分野で、多様なニーズに対応します。
引用元:Hitachi | 統合システム運用管理 JP1
それぞれのニーズに対応した多種類の製品があるようですが、「資産・配布管理」に焦点を当ててご紹介しますと、JP1/NETM(ネットエム)シリーズの、JP1/NETM/DM(ネットエム・ディーエム)という製品。これは、JP1/NETM/DM Managerをインストールしたサーバ(配布管理システムと呼ぶ)から、ネットワークを経由して、JP1/NETM/DM Clientをインストールしたクライアントへ、ソフトウェアを配布・インストールすることができるツールです。
例えば、私の現場ではJP1/NETM/DMを使って、全国で使用されている数千台のwindows端末(win10/win7)に対してセキュリティパッチ(OSやアプリケーションの脆弱性を解消するための追加プログラム)の配布を行っています。ネットワークがひっ迫しないよう容量を計算して分割し、スケジューリングして計画的に配布しています。
毎月公開されるセキュリティ更新プログラムをMicrosoftからダウンロードして、それをパッケージ化し、ジョブと呼ばれる作業命令を作成します。
パッケージ化には、JP1/NETM/DM Clientに備わるパッケージャというツールを使用します。配布したいソフトウェアやファイルをひとまとめにして配布管理システムに登録(パッケージング)し、配布できる状態になったソフトウェアをパッケージと呼びます。郵送したい荷物を箱に詰めるイメージです。
ジョブ(job)とは、人間がコンピュータに与える仕事の単位のことを指します。どのパッケージを、どこに、いつ配るのかを設定し、実行するものです。
あて先は事前に、例えばWindows10の端末は全て「Windows10」、シャットダウンさせたくない端末は「Windows10(シャットダウン対象外)」などとグルーピングして登録しておけば管理がしやすく、ジョブ作成時の指定も容易になります。
指定した日時にジョブが実行されると、指定したあて先に対してパッケージが配布されます。実行後は、何台の端末にインストールされているか、どの端末にインストールされている/されていないかが一目でわかるようになっています。
JP1/NETM/DMは、ネットワーク内で使用されているPCのハードウェア情報やOSの設定情報、ソフトウェア情報などのインベントリ(=Inventory:クライアントPCや接続機器が持つデータを一覧にしたもの)をサーバで取得し管理することができます。
ジョブに条件を設定することで配布・インストールできる端末を仕分けることもできたりします。インテリジェントですね。
0.ソフトウェアの用意
1.パッケージング
2.ジョブの作成と実行
3.実行状況の確認
というのがこの作業の一連の流れです。実際の現場作業では、まず検証用の端末に対して、0~3までを実施します。問題がなければ、既にジョブは作られているので、あて先やスケジュールなど変更が必要な部分だけを本番用に変えてやるだけです。
パッケージングする内容(配布するもの)としては、各種セキュリティパッチと、それらを実行するコマンドを記載したバッチファイルを用意します。ジョブには「配布後にどれを実行するか」が指定できるので、このバッチファイルを指定すれば実行してくれます。さらに、セキュリティパッチは起動時に読み込まれ反映されるので、再起動(もしくはシャットダウン)するバッチも用意しておき、別の日時に配るようにします。
配布する時間帯は基本的に誰も端末を使用していない夜間から早朝に指定することが多いです。ユーザーへの影響を最小限に抑えるのがインテリジェントなやり方です。特にシャットダウンツールは要注意です。平日日中に全国数千台の使用中端末にシャットダウンツールが走ってしまうなんてことが起きてしまったらどうでしょう。大迷惑ですよね。
そのほかに何が要るでしょうか。インテリジェントな皆さんならお気づきでしょうが、配ったファイルは使用したらもう用済みです。配布した使用済みファイルが毎月積もっていかないようフォルダから削除するバッチファイルも用意すると良いですね。
パッチ配布→バッチ実行→シャットダウン→使用済みファイル削除という流れができます。
似たような要領で私は毎月・毎週のように何かしらを配っています。
JP1については私もまだ覚え立てですのでこのくらいにしておきましょう。
皆さんも何か配ってみたくなってきましたでしょうか。少しでもインスパイアーされるものがありましたなら幸いです。
少しもインスパイアーされないという方は、もしかしたら鉄分が不足しているせいかもしれません。
日々の鉄分補給には鉄鍋がもってこいです。鉄鍋は使用前に「から焼き、油ならし」をする必要がありますが、出荷時に油ならしが済んでいる商品(ハードテンパー加工タイプ)もあります。私の相棒がそうです。
錆びにくい鉄にするために直火による高度熱処理。
一枚一枚、職人がフライパン表面が真っ赤になるまで熱処理を施していきますが
その温度なんと700℃以上。
職人が一枚一枚に熱処理をしていく姿はまるで魂を吹き込んでいくようです。
引用元:京都活具 | 鉄フライパン
我々に鉄分とインスピレーションを与えてくれるのは、職人によって魂を吹き込まれた(inspired!)鉄鍋に他なりません。
貧血気味の方には特におすすめします。
ちなみに、コーヒーやお茶に含まれるタンニンは鉄分の吸収を阻害するそうです。ほぼ毎日コーヒーを飲んでいる私には(いくら鉄鍋を振ったところで)鉄分は吸収されていないのですね。
それではまた。
tnk
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